動画の視聴はリスニングの訓練にとても有効です。映像により内容が理解しやすくなりますし、コンテンツによってはエンタメ要素が強いので学習へのモチベーションになります。今回ご紹介するアプリは、コンテンツが楽しいだけでなく「学習素材としても」優れているアプリです。
どのアプリもスキマ時間で進められるのも便利です。
きれいな英語なら聴き取れるのにドラマや映画、現地の英語には自信がない、という方にもぜひ試していただきたいアプリです。
きこえーご(iOS/Android)
有名CMや著名人のインタビュー、テレビ番組の一部などを使って学習します。リスニングを中心にディクテーション(書き取り)や文法、スペルなども学べます。コンテンツは非常におもしろく、わたしは先日「アインシュタインの相対性理論と双子の逆説」や「無限の概念」についての動画を観ましたが英語以上にそのコンテンツにハマりました。自分の英語レベルに合った動画と出題をしてくれますしその精度も絶妙。学習することで得られるポイントで行う街づくりも楽しいです。無料でも利用できますが月額課金で動画視聴無制限になります。
EnglishCentral(イングリッシュセントラル)(iOS/Android)
実は「きこえーご」で使用される動画はこの「EnglishCentral」提供です。それだけに各動画のクオリティはさすが。ちなみにオンライン英会話の「Langrich(ラングリッチ)」と事業統合しておりラングリッチのレッスンでもEnglishCentralの動画が利用されています。アプリ側でレベル別の動画提案はしていませんが、ラベルにより初級から上級までレベルがひとめでわかります。動画内の単語の聴き取りチェック(ディクテーション)に加えて発音判定もしてくれます。有料会員になると10本以上の動画を視聴する毎にオンライン英会話レッスンが1回受講できます。
BeNative(iOS/Android)
基本的に「素材動画(Real動画)+解説動画(レクチャー)」を1セットに学習します。レクチャーではその中で使われた表現についてレクチャーの中で講師が解説してくれます。動画の下部には日本語・英語のテキスト付(切替可能)なのでレベルに合わせて調整できます。Real動画は基本的に一般企業のCEOや人事担当者などへのインタビューです。ナレーションのプロではないので「生の英語」を話してます。出演者の方は企業PRのためにBeNativeに出演されているようで、学習するうちにそれぞれの企業についての理解も深まります。わたしはBeNativeで動画学習サイト「udemy」を知りました。
ライブ英会話(iOS/Android)
「自己紹介」や「旅行」「買い物」などのテーマごとにネイティブへのインタビューをまとめてます。出演者はその辺を歩いているほんとうにふつうの人たち(に見える)ので、まさに現場の英語です。セリフのスクリプト(日本語・英語テキスト)も確認できます。言わされてるのではなく「言いたいことを表現するために使っている」英語なので、いい意味で教科書的でないというか、ネイティブとの会話を学ぶには最適な素材です。
BeNative以外は有料もしくはアプリ内課金があるアプリですが、いずれもコスパのいいアプリだと思います。わたし自身「ニュース英語は聴けるのに映画は聴き取れない」と悩んでいた人間ですが、これらアプリのおかげでだいぶ聴き取れるようになってきました。洋画/海外ドラマをそのまま観ているだけでは見落としがちな、あるいは追いかけきれない表現もしっかり確認できるのが大きい気がします。
元イェール大学助教授で現在は中高生向けの英語塾を展開する斉藤順さんは著書「世界の非ネイティブがやっている英語勉強法」の中でいかに動画を使った学習が効果的かを書かれています。
日本で一般的に行われる学校英語と、斉藤氏の考える「正しい語学習得プロセス」では、理解の順序が大きく異なると書いています。
学校英語が
- 文法の理解
- 単語の理解
- 文の理解
- 状況の想像
という順序で理解させるのに対し、
正しい語学習得のプロセスでは
- 特定の状況
- 文のインプット
- 単語の理解・文法の理解
という順序となります。
正しいプロセスではすでに状況が理解できているがゆえにその後に学ぶ単語や文法がどんな状況を表しているのか理解しやすいために効率的であると説明しています。
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