英文を聞いてそれを書き取る”ディクテーション”はリスニング、スペリング(語彙)、文法などの要素がトレーニングできるので、発音を除く総合的な学習ができて便利です。ただ、この「究極の英語ディクテーション」においては発音の細かいポイントが丁寧に解説されているので、それを実践することで十分に発音アプリとしても使えます。
1日ごとにテーマ(音の連結、脱落、弱勢 etc.)が設定され、それぞれ単一文(step1)・会話(step2)の2段階で取り組む形になっています。しかも総合テスト以外は出題に対して書いて回答することはありません。意味を日本語、英語で推測します。そういう意味ではゴリゴリのディクテーションアプリではないですが、書かない分「たくさん例文に触れる」ことで力が付きやすい仕組みと言えると思います。
聴いて単語・意味を推測する。
毎日のトレーニングでは例文を聴いて単語(スペル)や意味を「推測」します。流れるのは英文のみですが、回答は英文・日本文・英日文から選択できます。英文を見れば書かないディクテーション(スペルの推測)ですし、日本文を表示させれば英文を聴いて日本語に置き換える訓練になります。発音やスペルの理解だけでなく”意味”も確認できる点で一石三鳥アプリです。
また、聴き取りアプリらしく音声の再生スピードの調整も可能です。0.5倍〜2倍速の幅で調整できますが、アルクが提供する他のアプリ同様にスピードに関わらず音割れがありません。どのスピードでも非常にきれいな音声です。
すぐに正解を見れません。
空欄をタップすることで正解が確認できるんですが、「ちょっと待て」と一呼吸置くことになります。もちろんただ1クッション挟むのではなく聴き取り時のポイント(連結しているのはどこか、ラリルレロに近い音があるか etc.)を教えてくれるので、すぐに正解が見れないもどかしさがありません。
解説が細かい!
正解までの1クッションもなかなかに親切なアドバイスですが、毎日のテーマ(連結や脱落 etc.)についての解説はさらに細かいです。
音を聴けばたしかに「どう聴こえるか」は確認できるんですが、理屈で言ってもらえるとその理解が深まる場合があります。たとえば「”right away”のように”t”で終わる単語に”a”が続く場合は”ラ”に近く聴こえることばある」と説明してくれます。こういう説明があると聴き取り時だけでなく自分が発音するときにもすごく参考になりますよね。
総合テストが唯一の「書き取る」トレーニング。
いわゆる「ディクテーション(書き取り)」は総合テストでのみ実践できます。
出題範囲や出題形式(書き取り or 穴埋め)、音声タイプ(基本音声 or ランダム)、出題数などが設定できます。
記述式での回答では大文字・小文字、複数形sの有無など細かいところまでしっかり添削してくれます。 気になるのはわたしの環境(iPhone6、iOS9)ではこの総合テストの「穴埋め」を選択するとフリーズする点です。個体差の問題かもしれませんがもしアプリの問題であればアップデートでの改善に期待です。
とはいえディクテーションではやはり穴埋めより「書き取り(一文字ずつタイプする)」の方が面倒ですがいい訓練になりますので、穴埋めができずともむしろ幸いかもしれません。
他の機能として要チェックの例文を「お気に入り」として1タップでまとめられたり、好きなChapterなどを「まとめて聞く」ことも可能です。もちろんスピード調整にも対応していますしBGM再生もOKなので好みの形でどうぞ!*ちなみにヘッドフォンで聴く場合、ヘッドフォンを外しても音声は止まらないのでご注意を。
*記事内の画像はすべて公式サイトまたはアプリ内のスクリーンショットです。