リスニング力をアップさせるためにいちばんおすすめするのはディクテーションです。
ディクテーションは「英語音声を聴いて書き出す」作業なんですが、ただ聴き流すのに比べるとその集中力に雲泥の差があります。
TEDICTはTED(世界中の各業界の第一人者やユニークなアイデアの持ち主によるプレゼン動画)を使ったディクテーションアプリです。無料版と有料版があり、無料版には広告の表示や試聴コンテンツの制限があります。
とにかく動画がおもしろい。
英語に興味がなくてもコンテンツとしておもしろいものばかりです。英語学習は「集中して聴く」ことが大切ですが、コンテンツがおもしろくないと英語学習は苦痛でしかありません。TEDはノーベル賞受賞者や米国元大統領などもプレゼンを行っていますが、もっとも重要なのはアイデアとのことなので(参考:Wikipedia)、気になるプレゼンがきっと見つかると思います。
個人的に記事執筆時(2015年11月26日)の新着動画の中で「DNA編集が可能な時代、使い方は慎重に」とか、「女性にとって医学に危険な面があるのは何故か?」といった動画などが気になります。
コンテンツの区切り方(長さ)がすばらしい。
ディクテーションは集中して行う分、長すぎると疲れてしまいやる気が続きません。
TEDICTはひとつの動画が細かく区切られており、区切られた分の動画をひとつずつディクテーションしていきます。時間にすると5秒ほどずつ区切られていますが、絶妙な長さです。
ディクテーション時は止めないかぎり音声はリピートして流れますので(リピートしないようにも設定できます)、わかるまで何度も聴けます。
動詞や形容詞など一般の英語はともかく、人名(エマニュエルなど)もディクテーションの対象なので、固有名詞の記述はちょっと戸惑うかもしれません。
ディクテーションの方法は2つ。
記述式と選択式から選べます。
記述式は一文字ずつタイプするのでもちろん大変ですが、個人的にはこちらがおすすめです。記述式の場合、正しいスペリングをタップしないと入力されないのがユニークかつ便利です。たとえば”few”と打つべきところで”f”以外を打って(タップして)も入力されません。なので、もし聞き取れなかったりスペルがわからなかったりした場合はかたっぱしから文字をタップしていけば正解にたどり着きます。
どうしてもわからない場合はスワイプすれば次のパートに移れます(記述式、選択式ともに)。
Language type(訳語)は日本語がベスト。
動画の音声以外の表示言語(字幕など)が選べますが、これは日本語を選択することをおすすめします。動画視聴時に字幕を非表示にもできますが、日本語と音声を同時に確認することで音声、意味、スペルをまとめて学習できるためです。余談ですが英語字幕にするとディクテーション時に回答が表示された状態なのであまり意味がなくなってしまいます。
翻訳言語設定は変更可能ですが、変更するとそれまで他の言語でダウンロードしていた動画はすべて削除されてしまうので注意しましょう。
無料版でもかなりのコンテンツを利用できますが、もろもろの設定中にも不意に広告が表示されたりするので、無料版でその使い勝手を試した後、本格的な学習には有料版の利用がおすすめです。
*記事内の画像はすべて公式サイトまたはアプリ内のスクリーンショットです。